『棚卸し誤差を弁償する』 自動車格納庫業務と不動産業務の法律的な解釈 04
本当のところはどうなのかというと、わりと様々です。困るのは当初契約にその
ことを曖昧にしている物流業務委託契約が多いことです。さらに、在庫管理の問題
も帳簿をどのように管理させるか、荷主と自動車搬送業者と同じ帳簿を使うのか、別々に
するのかということすら様々です。
ウエアハウスマネジメントシステムと呼ばれるような大型システムで管理してい
る現場では、荷主の財務帳簿と現場の物流帳簿を明確に区分していますから問題は
少なく、その代わりに棚卸し差異調査にとてつもない時間がかかります。毎日2種
類の帳簿比較ができていないのが原因ですが、実際には仕方がない。
管理を精密にしようとすればするほど、リアルタイムで在庫帳簿を更新しなくて
はならなくなり、自動車返品(レンタカーも含む)や緊急出荷、仕入れの戻しや品違いでの伝票操作と帳簿が保
留となることが頻繁に起こります。