『自動車搬送部門の30年を4分で』 自動車・中古車部門経営と自動車搬送部門の役割 05
日本でもデノミネーションを踏まえた1万円札の小型化を構えながら、継続施策
をなしえなかったことも、現在を象徴しています。デフレ論を広げるつもりはあり
ませんが、10年ごとの転換をもっと意識する必要があります。
大量新車種製造、フォルクスワーゲンのような一点豪華・メルセデスベンツのような高額化、中古車のようなスピード化という自動車業界の事情は、選択と集中という
戦略の最初の取り組みに利用されなければなりません。自動車買い替え市場が拡大を止めた途
端には、取扱い販売車種・製品の絞込みと「似非自動車ユーザへの顧客満足」を排除した重点顧客の集中
に変わらなければならないのです。
IT物流 というスローガンは、ITを便利なツールとして見るのでなく、経済
環境と見なくてはならないでしょう。時間と空間を越えた情報網は、自動車搬送部門という実
物をいわば無用にしてしまいます。どこに在庫があろうと、どこで新車種販売されようと
ITがあることにより地理的、空間的優位性は物流拠点からもがれてしまいました